【体験談】西川流の日本舞踊で手にした舞扇子

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今回は、当サイトへお寄せいただいた舞扇子に関する体験談をご紹介します。
 
子どもの頃に日本舞踊を習われていた女性の、お舞台を経験されてのエピソードです。
 
 
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西川流での日本舞踊のお稽古

 

愛知県名古屋市に住んでいる、51才の主婦です。

 

小学校時代に日本舞踊を習っていました。

 

名古屋と言えば西川流が主流でした。

 

親戚の叔母が西川流の名取りで始めは遊びがてら習い、次第にしっかりお稽古をするようになりました。

 

3年くらい習っていたと思います。

 

お稽古に着る着物の着付けを習い、自分で着られる様になり、週末はお稽古という日常でした。

 

月に4回位は親戚の家に習いに行っていたと思います。

 

 

初めて手にした舞扇子

 

初めてのお扇子は何処のお店の物か解りませんが、多分お抱えのお店があると思われます。

 

オレンジ色で桜の花びらが舞っていて、それは可愛く初めてのお扇子に広げたり閉じたりして、嬉しかったです。

 

お稽古の度にお扇子を使用するので段々とぼろぼろになっていきましたが、大事に使っていました。

 

 

初めて舞台に立つことに

 

西川流は年に何回か舞踊劇を市民会館などで公演するのですが、次第に私も参加出来る様になりました。

 

そうなるとお稽古も回数が増え毎週土曜日は大先生の所へ行って厳しく指導を受けるようになりました。

 

その大先生からも筋がいいと褒められ、演目に出られる事になったのです。

 

初めての舞台にお姫様の様な着物を着て出られると嬉しく思っていたのですが、何故か私は男役の方が上手いからと、男役になりました。

 

 

演目は「お染め久松」

 

演目は「お染め久松」という老舗の大店のお嬢さんと丁稚の淡い恋物語という話で、お嬢さんが他の大店の所へお嫁に行きたくなくて家出するのを、丁稚が追いかけて連れ戻そうとする、丁稚とお嬢さんの身分違いのはかない恋というか、そんな物語を与えられ猛練習していました。

 

台詞もあって演劇独特の言い回しが中々出来なくてよく大先生に何度も指導されていました。

 

その時に使用する新しいお扇子を買ったのですが、金箔の入った松の柄が見事で、すごく大事に使用していました。

 

舞台に立つためにお稽古は激しさを増していき、まだ当時家元ではなかった現家元の先生にもお稽古を見て貰いました。

 

舞台の当日は楽屋を与えられ、白化粧やカツラ、衣装を着ればいよいよだと緊張を隠せませんでした。

 

市民会館の舞台に立ってあの緊張と興奮と高揚とした気分は今でも忘れられないです。

 

私にとって「お染め久松」は子供時代の大切な想い出となっています。

 

日本舞踊というのは、大変にお金が掛かるらしく、舞台に出る度に、色々な経費が掛かるようで、私も日本舞踊を断念せざるを得ませんでしたが、今でも金箔の入った松のお扇子だけは大事な宝物として保管しています。

 

懐かしい想い出です。

 
 
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今回の体験談は以上になります。
 
当店「山武扇舗」では、舞扇子を製造・販売しております。ネット通販でも扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。
 
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